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「DVじゃないの?それって」
亜希にいずみさんと会ったときのことを話すと、亜希はこう答えた。
「えー…まさか」
「しかも、昔の恋人のことも楽しそうに嬉しそうに話すんでしょ?亜希的には夫婦関係が順調じゃないと見た」
確かにいずみさんは零のお兄さんのことを…愛おしそうに話していた気がした。
「眞鍋さんだってDVするように見えないし…」
「あの男は何するかわかんないよ」
亜希が即答した。
「でも、栞が気にすることじゃないよ。あんまり首突っ込んじゃダメだよ。亜希はあんまりあの男と関わってほしくないから」
亜希と別れてから、ずっとDVという言葉が頭から離れなかった。
だけど、亜希の言う通りあたしが気にすることではないと思い、零にもこの話しはしなかった。
それからいずみさんとは特に連絡もしなかったので、あたしはDV疑惑のことなんてすっかり忘れていた。
だけど突然、状況は変わった。
夜遅く、電話がなった。
あたしはすでに零と眠る体勢に入っていた。
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