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「どうしたの?栞…」 アポなし訪問に、亜希も多少は驚いていたようだった。 「ごめん…」 「入って。今純也いるけど…」 「うん、ごめんね」 部屋に入ると、純也がキッチンに立っていた。 料理中みたいだ。 「零とケンカでもしたか?そのかっこだと、仕事帰りにそのままうち来たんだろ」 あたしを見て純也が言った。 鋭い。 「実はさぁ…」 あたしはまずいずみさんのことを話した。 DVの話に、亜希は信じられないという顔をした。 「それで、ほっとけないからうちにいてもらうことにしたんだけど…でも昨日、見ちゃったんだ。泣いてるいずみさんを、零が抱きしめてるの…」 「それは…ただ慰めてただけじゃないの?」 亜希が言った。 「そう思いたいんだけど、いずみさんを見る零の目が…特別な感じがして…」 話し終えたとき、純也だけが難しい顔をしていた。 「どしたの?純也」 「…それは、零とちゃんと話すことだよ。ってか、ここに呼んで」 .
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