18

3/21

32359人が本棚に入れています
本棚に追加
/263ページ
「今日飲みに行こー」 章介の提案で、海外事業部のみんなで飲みに行くことになった。 部長は抜きで。 仕事帰りにそのまま行こうということになり、あたし達はみんなで会社を出た。 「そういやさ、思い出させて悪いんだけど…」 上総が言いにくそうにあたしを見た。 零と司と章介は少し先を歩いている。 「どしたの?」 「眞鍋さん、仕事辞めたらしいよ」 あたしは素直に驚いた。 あの人は仕事が一番の人だったから。 きっと、いずみさんとの離婚が関係しているのだろうと、あたしは一人で考え込んだ。 「まぁ、デキる人だからすぐにどこかから誘いがくるんじゃないかな」 「そうかもね」 「上総。栞と何話してるんだよ」 零があたしと上総の間に割り込んでくる。 「妬くな、うっとおしい。お前が先行ってたんだろ」 そのまま上総は足早に司と章介に並んだ。 上総の言う通りだと思い、あたしは笑った。 「ってか、すごい人込みだな」 「そうだね、気をつけて歩かないとぶつかりそう…」 .
/263ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32359人が本棚に入れています
本棚に追加