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次の日、朝から会社は騒然としていた。 話しは詳しいところまで広まっているようだった。 「神谷君、昨日の今日だし、無理して仕事しなくてもいいんだよ?」 部長があたしを気遣ってくれたけど、あたしは「大丈夫です」と答えた。 零の意識がいつ戻るかわからない不安はあったけど、仕事をしていたほうが気が紛れる。 会社のみんながあたしを気遣ってくれる中、上総達や真奈は普通に接してくれた。 なんだかそれが助かった。 仕事が終わってそのまま零のところに行った。 病室に入ると、花瓶に花が入っているのに気付いた。 誰か来たのだろうか。 零は昨日までと変わらない寝顔だった。 あたしは傍に座って零を見つめた。 「零…」 なぜだろう。 零を見ると、昨日の光景がよみがえる。 突然倒れて、血が広がって、動かなくなって。 なんだか自分の時間がそこで止まっているような気がした。 「零…早く目を覚まして…早く元気な姿見せてよ…」 あたしは静かに涙を流した。 .
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