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「そんなの気にしなくていいんだよ」
「ありがとう。…零君には純也からメールでも入ってるかと思ってた…」
「いや。何も聞いてないよ」
「でも、いきなり何があったの?」
あたしがそう言うと、亜希は下を向いた。
そして少しずつ話をしていった。
「わかんないの…ホントに突然別れたいって言われて、部屋から出ていっちゃった。ケータイは繋がらないし。亜希、なんかしたかなぁ…」
亜希の涙が膝に落ちた。
「あいつ、何考えてるんだよ…」
零は難しい顔をしていた。
「亜希はどうしたいの?」
「まず、理由が知りたい。それで、亜希に悪いとこがあったなら直す…。亜希、純也がいないと生きていけないのに…」
それを聞き、零はケータイを開いた。
純也に連絡を取るということはすぐにわかった。
「もしもし。お前今どこにいるの?は?…いるよ。だからすぐ来いよ」
零は手短に用件を済ましたみたいだ。
それにしても短すぎると思ったけど。
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