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自然にその言葉が出た。
零に会うまで、あたしは自分の気持ちがよくわからなかった。
再会はあまりに突然でかなり驚いたけど、あたしの目は常に零を追っていた。
はっきり言って、まだ二回しか会っていない。
でもあたしは本能で零のことを求めている。
再会して実感した。
そしてなにより、零のストレートな気持ちがすごく嬉しかった。
もう恋なんかしないって、恋なんか出来ないって思ってたのに。
…今はこんなに零が愛しくなるなんて。
「んぅ…」
想いが通じ合って初めてのキスをする。
「好きだよ」
とろけそうなくらい激しいキスをされ、あたしの体は段々と熱くなっていった。
零のキスは、お風呂を出てからも激しいままだった。
腰が抜けそう。
「その顔そそる」
「え?」
あたしは無意識に零を上目使いで見た。
「誘ってるの?」
意地悪く笑った零は、首筋や耳にキスをして来た。
そう。
また夜は長い。
だって、すごく愛しい人と久しぶりに会えたから。
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