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「じゃぁ付き合うことになったの?」
日曜日の午後、あたしは亜希に誘われてショッピングに出掛けた。
買い物も少し落ち着き、新しく出来たばかりだというカフェに立ち寄った。
「うん。付き合うことになった」
あたしは少し照れながらコーヒーを一口飲んだ。
「よかった。亜希と純也だけ付き合うことになって、栞と零クンはダメでしたぁ~なんてことになったらなんかイヤじゃん」
「亜希、純也から連絡来たの?」
「昨日の夕方にね。さっきまでうちにいたよ」
幸せそうな顔で亜希が言う。
「なんかゴメンネ。あたしと零のせいで」
「なんで?」
「だって、二人が両想いなのは最初からわかってたのに。ここまで引き延ばしちゃったの悪かったなぁって…」
亜希が声を出して笑った。
「そんなことないよ~。栞は気にしすぎ。てか、会えなかった時間が長かった分会ったとき燃えるから」
「んー、わからなくはないけど」
「亜希、今までと違って純也のことは大事にするよ」
今度はあたしが笑った。
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