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別に嫌がらせとか、そういうのが怖いわけじゃない。
あたしは面倒なのが大嫌いだ。
女の嫉みなんてめんどくさすぎる。構ってられない。
とまぁ、そういうことで零と付き合ってることは秘密になった。
零はちょっと淋しそうだったけど。
「お疲れ様でした」
部長が帰った後、あたし達はお互いの予定について話していた。
「俺今日デート。急ぐんだわ。ってなわけで帰るわ」
「俺もー。ってことでじゃーねー」
章介と司がウキウキしながらオフィスを出ていった。
「…俺らも帰るか」
あたしは零と上総と三人でオフィスを出た。
零と二人で歩いてたら何かと目立つし。
上総には悪いけど、駅まで一緒にいてもらうことにした。
「上総は今日は彼女とデートじゃないの?」
「うん。子供が今年小学校に入学するから今時期忙しいらしくて」
「…子供!?」
周りに人がいることも気にせず、あたしは叫んだ。
「上総の彼女、バツイチ子持ちなんだよ」
「へぇ~」
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