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零と付き合ってるの、バレたかな。なんて思いつつ、トイレの個室を出ようとしたときだった。
「キャハハ~」
「ウケる」
三、四人だと思われる女子社員の集団がトイレに入って来た。
「てゆうかさ、神谷栞、マジで佐島さんとデキてるらしいよ」
あたしは出るに出られなくなってしまった。
「まぁ~じで?」
「だって、佐島さん目当てで上司に色気使って海外事業部に異動したんでしょ?色気ある人はやることが違うよね」
ムカつくことを言われ、本気で殴ってやりたくなったけどここは抑えた。
「汚い女。佐島さん、騙されてるんだよ」
ブリブリした声の女が言った。
亜希より声が高い女なんていたんだ。
「真奈、奪っちゃえば?前から佐島さんのこと好きだったんでしょ?」
「そうだね。真奈、本気出しちゃおうかな」
「真奈が本気出したら落ちない男なんていないよ」
そんなことを言いながら、彼女達はトイレから出ていった。
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