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「いいねぇ」
「じゃぁ土曜日開けておいてね」
「おっけ」
亜希はまだ写真を燃やしていた。
火を付けられた写真は灰皿の上で燃えている。
自分でやるのは少しだけだけど抵抗があったから、亜希に無理矢理燃やされてよかったんだと思う。
あとはこのもらったアクセサリーを売れば、あの人との思い出はなくなる。
亜希の言った通り、引っ越しがいい機会だったのかもしれない。
「栞、零くんにはこの人のこと話したの?」
「まだだよ。もう少しで二年経つから、その時言おうと思ってる」
それで零が受け入れてくれなかったら、あたしはまた一人になってしまう。
はっきり言って怖いけど、零には言わなきゃいけないことだから。
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