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「それじゃぁ、みんなグラス持って。かんぱーい」
司の乾杯のあと、みんながグラスをぶつけ合う。
上総の彼女と章介の彼女は仕事の都合で少しだけ遅れるということで、女の子はあたしと凜ちゃんだけだった。
「凜ちゃんは他の彼女さん達と会ったことあるの?」
「ないよ。こんな飲み会初めて。男四人にあたし一人で飲んだことはあるからみんなのことは知ってるけどね」
隣に座ってたあたし達は意気投合?したかのように喋っていた。
男は男で盛り上がっている。
みんなが最初の一杯を飲み干した頃、子供があたし達が飲んでいた個室に顔を出した。
「まゆり」
上総がまゆりと呼んだ少女は、一度その場から離れた。
「ママ、上総いたよ」
「こんばんわ。遅れてごめんなさい」
入ってきたのはものすごく美人さんだった。
上総ってこういうタイプが好きなんだと思った。
「香田みちるです。ほら、まゆりも自己紹介して」
「香田まゆりです」
まゆりちゃんは少し照れながらそう言うと、上総の元にかけよった。
みちるさんはあたし達の向かいに座った。
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