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粉ミルクだった息子は
離乳食もよく食べ、
簡単に卒乳をした。
だが
息子は…
抱っこをされるのも
おんぶをされるのも
極端に下手な子供になっていた。
抱っこやおんぶを、
息子からせがむ事もなかったし
抱いても
すぐにスルリと私の腕から抜けて降りた
私の身体と
息子の身体。
息子がくっつけようとしないのだ。
一定の距離を取りたがり、
おんぶにしては
背中の息子が
私の肩をヒジを伸ばした状態で掴む為、
身体が離れてしまう。
私は息子が落ちないように
腰を90度曲げた体勢にしなくてはならなかった。
赤ちゃんの頃から
息子は抱かれても拒絶した為
私は…
私がこれ以上、
拒否される度に悲しくなるのが嫌で、
息子を抱く事を避けようとしていた。
いくつになっても
そんな息子は
抱っこもおんぶも
されるのが下手なままだった。
よその子供が
母親に両手を広げ
抱っこを愛らしくせがむ光景が
羨ましかった…
よその子が
可愛く思えてならなかった
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