※息子※

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※息子※

2000年ふゆ 長男として 息子は産まれた。     大きめで 陣痛も初めてのせいか これまでの経験の中で ダントツに痛かった。   そんな息子は 泣き声も 想像を遥かに超えるものだった。   頭にガンガンと響く ウルサイなんてもんじゃない 新生児とは思えない   他の赤ちゃんは 子猫の様な泣き声から 始まり、 次第に声が大きくなっていく…   息子は違った。 それはいつも突然、 私に襲いかかる。 驚きのあまり、 心臓をグッと捕まえられたかと思う程に、 身体がビクッとなる… 決してこの表現は大袈裟なんかではない 突如として始まる その"サイレン"は 我慢の限界をはるかに超えた状態から始まる。 まるで、 殴られでもしたかのような、 驚きや悲鳴に近い大声だ。   突然の"サイレン"に -赤ちゃんが泣き始めた- と言う感覚はない。 「あ~じきに泣くぞ💦」 そんな心の準備が出来ないまま 静寂の中で突如として サイレンが鳴り響くのだ。 心臓を震わされた上に 頭にガンガン響く     … 始めの印象は、 そのサイレン… 泣き方と声の大きさに衝撃を受けた。 正直 『これが赤ちゃん…?』 と、 想像していた赤ちゃんとのギャップの大きさに ガッカリした記憶がある。  
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