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―ガシャ
ラキトが自機のランチャーをエニス機に放る。
「?、ラキト?」
「…手数増やすなり、囮に使うなり、何かに役立つだろ」
「…ラキト」
「できる限り壊すなよ?また落ちるからな、カミナリが」
二人の脳裏にシャルの鬼の形相が浮かぶ。
「ふふ、それはもう手遅れだな」
ランチャー以前にエニス機がボロボロなのだから。
「…だな」
そう言うとラキトはエニスに背を向ける。
「すぐ戻る」
「あまりもたついていると、また私が倒してしまうぞ?」
「ふ…解ってるさ」
エニスの冗談に苦笑しながら、ラキトは格納庫に戻っていった。
「…さて」
ラキトを見送ったエニスが“シャドウ”を睨み付ける。
「今までおとなしくしててくれた事には感謝するが…もしかして、今の私一人なら簡単にやれると思ったか」
“シャドウ”はそれに答える様に、クローをガシャガシャと鳴らす。
「……」
ブゥゥ…ン
「ならば…」
両腕にソードを構えさせるエニス。
「その考えが甘かった事、思い知らせてやろう!このエニス・レアリスがな!」
叫ぶやいなやエニスは駆け出す。
火花を散らし、二機は激突した。
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