四章 “影”再び

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―ガシャ ラキトが自機のランチャーをエニス機に放る。 「?、ラキト?」 「…手数増やすなり、囮に使うなり、何かに役立つだろ」 「…ラキト」 「できる限り壊すなよ?また落ちるからな、カミナリが」 二人の脳裏にシャルの鬼の形相が浮かぶ。 「ふふ、それはもう手遅れだな」 ランチャー以前にエニス機がボロボロなのだから。 「…だな」 そう言うとラキトはエニスに背を向ける。 「すぐ戻る」 「あまりもたついていると、また私が倒してしまうぞ?」 「ふ…解ってるさ」 エニスの冗談に苦笑しながら、ラキトは格納庫に戻っていった。 「…さて」 ラキトを見送ったエニスが“シャドウ”を睨み付ける。 「今までおとなしくしててくれた事には感謝するが…もしかして、今の私一人なら簡単にやれると思ったか」 “シャドウ”はそれに答える様に、クローをガシャガシャと鳴らす。 「……」 ブゥゥ…ン 「ならば…」 両腕にソードを構えさせるエニス。 「その考えが甘かった事、思い知らせてやろう!このエニス・レアリスがな!」 叫ぶやいなやエニスは駆け出す。 火花を散らし、二機は激突した。
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