三章 天空の城

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「……」 「何を惚けている、ラキト」 「…はっ」 何だか“リビエラ”に来てから気が抜けっぱなしのラキトであった。 「ふふっ、まあ仕方無い、私も初めてお会いした時は似たようなものだった」 エニスが笑う。 一方のラキトは少々ばつが悪そうである。 「ところで、後ろに控えていた二人は誰なんだ?」 白い外套の男とフードをかぶった小柄な人物。 「守護騎士の方々か?」 「ああ。あの白い外套の男の人も…」 「そう、騎士だ。インター・バスケス卿。騎士団の中でも五指に入る程の方だ」 「もう一人は?」 「あの方の事は我々もよくは知らないのだ。リリン様直々に守護騎士に任命されたそうだが…」 ラキトはあの小柄な姿を思い返す。 全身をフード付きの白い外套に覆われていて、外見上の特徴は右手に携えていた杖ぐらいだろうか。 その右手も白い手袋をしていたので、何かの手がかりにはなりそうにない。 「考えても仕方無いだろう?リリン様の好意に甘えて今日は休んだほうがいい」 「…そうだな」 とにかく今日は色々な事がありすぎた。 “シャドウ” 白光騎士団 リリン・プラジナーとの対面 (夢じゃ…ないよな) いまさらだが、自分の頬をつねってみるラキトだった。 「…痛っ」
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