四章 “影”再び

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「まだまだ、いくぞエニ…ス……」 ラキトは機体を起こすが、空中のある一点を見つめそれきり動かなくなる。 「?、どうしたラキト?」 「………」 「ラキト?」 ラキトは答えない。 虚空を睨みつけたまま。       ※ 【……】 向こうも気付いたらしい。 今度は逃がさない。 【…ラ…】 “影”が身を屈める。 獲物を前にした獣の如く。 【…キ…ト…】 その眼は真っすぐにラキトを捉えていた。       ※ ブオォ…ン… ラキトは『テムジン』にビームソードを構えさせる。 (…!、まさか?!) エニスも異変に気付き、ラキトの視線を追う。 次の瞬間、空間が歪んだ。 歪みは渦を巻く様に徐々に大きくなっていく。 そして歪みは黒色の球体へとその姿を変えた。 「来たか…“シャドウ”!」 ラキトの『テムジン』が飛び出す。 「くらえーッ!!」 そしてそのままビームソードを球体へと振るった。 ビームソードの光刃がまるでブーメランの様に撃ち出され、一直線に球体に向かう。 必殺の一撃が球体を切り裂こうとしたその時、 バシィィ! 突然球体から生えた巨大な爪に光刃が捕われた。 「な!」 そのまま握り潰され、あえなく光刃は消滅してしまう。
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