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二人の連携攻撃を受け“シャドウ”はゆっくりと倒れ―
『『!?』』
―はしなかった。
よろめきはしたがすぐさま体勢を整えた“シャドウ”は、右腕のクローでエニス機を掴み上げた。
「うあっ!」
「エニス!」
助けようと駆け出したラキト機を、
【……】
一瞥した“シャドウ”は無造作に、エニス機を掴んだままのクローでラキト機を殴り付ける。
「ぐうっ!」
辛うじて防御したものの、弾き飛ばされてしまうラキト。
「く…う、ラキト…!」
エニスは何とか拘束から逃れようとするが、クローはびくともしない。
「!、いかん…」
クローの間に装備されたフレイム・ランチャーにエネルギーが集中し始めたのに気付いたエニスだが、しかし脱出は叶わなかった。
ゴアッ!!
そしてそのまま、零距離で噴出した灼熱の轟火に焼かれてしまう。
「あぁああああっ!!!」
轟火の熱気はVRだけでなく、コクピットのエニスまで容赦無く焼いた。
「エニスッ!!」
再度ラキト機が駆け出す。
「エニスを離せっ!“シャドウ”!!貴様の相手は―」
ビームソードを振り上げる。
「―この俺だろうがぁぁ!!」
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