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「幸い“リビエラ”の高度はあまり高くなかったから大丈夫だとは思うけど」
そう、いつものエニスなら心配ない。
だが今は…
「博士!エニスの場所は!?」
「今サーチしてるとこ……OK!見つけた!」
「なら、座標をこっちに送ってくれ!すぐに向かう!」
ゴウゥゥゥン…
発進カタパルトに運ばれる『サイファー』。
「そんなに離れてはいないな」
送られてきた座標を見て、少し安心する。
これならすぐに着けるだろう。
ガシャン!
「アタシもすぐに向かうわ」
カタパルトに着くと、いつになく真面目な声でシャルが通信してきた。
「…頼んだわよ」
それを聞いたラキトは大きく頷く。
「了解!」
コントロールスティックを握り締め、ラキトは目を閉じた。
カタパルトが射出準備に入り、両壁の指示灯に光が走る。
V-コンバータの出力が上がるにつれ、その駆動音も甲高くなっていく。
「……」
目を開く。
「いくぞ…『サイファー』!!」
ドンッ!!
猛スピードで弾き出された『サイファー』は、空中に出ると同時に高速飛行形態『モータースラッシャー』に変形、さらに加速する。
「エニス…今行く!」
正に白い光の矢となり、ラキトは空を駆けていった―。
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