四章 “影”再び

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「幸い“リビエラ”の高度はあまり高くなかったから大丈夫だとは思うけど」 そう、いつものエニスなら心配ない。 だが今は… 「博士!エニスの場所は!?」 「今サーチしてるとこ……OK!見つけた!」 「なら、座標をこっちに送ってくれ!すぐに向かう!」 ゴウゥゥゥン… 発進カタパルトに運ばれる『サイファー』。 「そんなに離れてはいないな」 送られてきた座標を見て、少し安心する。 これならすぐに着けるだろう。 ガシャン! 「アタシもすぐに向かうわ」 カタパルトに着くと、いつになく真面目な声でシャルが通信してきた。 「…頼んだわよ」 それを聞いたラキトは大きく頷く。 「了解!」 コントロールスティックを握り締め、ラキトは目を閉じた。 カタパルトが射出準備に入り、両壁の指示灯に光が走る。 V-コンバータの出力が上がるにつれ、その駆動音も甲高くなっていく。 「……」 目を開く。 「いくぞ…『サイファー』!!」 ドンッ!! 猛スピードで弾き出された『サイファー』は、空中に出ると同時に高速飛行形態『モータースラッシャー』に変形、さらに加速する。 「エニス…今行く!」 正に白い光の矢となり、ラキトは空を駆けていった―。
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