泰三さんを継ぐ者

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「……辛いかい?石黒くんには無理かな、このプロジェクトは?」 社長に顔を覗き込まれた石黒は、混乱したまま言い放った。 「嫌です!小山先輩の後任?誰も先輩の後任なんかにはなれない!」 「ふむ……プロジェクトに参加して欲しかったんだがね。小山さんもきっとね……。下がっていいよ、石黒くん」 肩を震わせ去って行く石黒を見送りながら、社長は呟いた。 「乗り越えないと……石黒くん」 秘書ロボットは、社長に温かいお茶を渡す。 「おぉ!ありがたい!そうだな……美月くんを呼ぼう!」 社長は美月の部屋への通話ボタンを押す。 「美月くん、円谷だ!すぐに来て欲しい!」 5分もたたないうちに、美月はハリセンを伴って社長室に駆け付けた。 「おぉ、美月くん!待っていたよ、待ちくたびれる所だった」 「社長、これでも急いで来たんですよ?」 「5フン 23ビョウヤデ? ハヤイホウヤロ?」 ハリセンは社長に食ってかかる。 「ハリセン、生みの親だぞ私は!もっと優しく接してくれてもいいじゃないか!」 ハリセンは知らんぷりだ。
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