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「す、すみません!社長と苺大福を食べていたものですから」
「ミヅキノ コンナトコロモ スキヤ~」
小山は楽しそうに二人を見つめる。
「小山さん、私が小山さんの最後のプロジェクト担当者になりました。あっ!しばらくの間ですが、よろしくお願いします!」
「ほぅ!木嶋さんが担当者に。ありがとう!よろしく頼みますよ」
「あの……小山さんはご自分の後任者に、どなたか考えていらっしゃるんですか?」
「うん、うん。おるよ?わしの後釜は北山しかおらんのだよ」
小山は優しい笑顔で言い切った。
北山春雄(きたやまはるお)先程小山とやり合っていた青年だ。
「石黒くんは中央セクションに取られた……彼にとっては良い事だがね?未来の麒麟COMPANYを創りあげる男だからね?当然君もじゃ、木嶋さん」
「……買い被りです。石黒さんはそうですが、私は……」
小山は懐かしそうに一枚の写真を取り出した。
写真には小山と石黒が、白衣も凛々しく腕組みで写っていた。
「石黒くんと木嶋さん……似ているなぁ?」
小山はそうつぶやくと、写真をそっと撫でた。
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