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「本題に移ろうか!その北山なんだがの……まだまだわしに頼りっきりで、親離れせんのだよ」
北山は、研究所セクションの優秀な若手研究員だ。
石黒が中央セクションに移動してから小山は、北山に自分の持っている知識を全て北山に叩きこんだ。
北山はぐんぐん頭角を現わし、今では研究所セクションの要になっている。
しかし、小山の腕の中でだ……。
小山が頭を痛めているのは、いまだに小山を越えて行こうとしない北山の甘え……。
小山はそんな北山に喝を入れようと、社長に北山のライバルになるような人間を引っ張ってきてもらおうと考えた。
「なるほど……全ては北山さんを奮起させる為ですね?」
小山は恥ずかしそうに頭をかいた。
「うむ。石黒くんと同じじゃ!いつまでも私が側にいると思っておる。親離れさせないとなぁ?」
美月は小山の話しを注意深く聞いていたが、
「わかりました!少しお時間をいただけますか?このプロジェクトの企画書を作ってみます」
美月は小山の部屋をでるとまっすぐに社長室に飛び込んだ。
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