241人が本棚に入れています
本棚に追加
二次会は冴子の華やかな友人達のおかげで、おおいに盛り上がる。
冴子の友人、イタリアンレストランのシェフ、ジョルジが腕を振るう。
「ミヅキ タベテルカ?コレモ ウマイ!サキニ タベロ!」
ジョルジも上機嫌で料理を取り分けてくれる。
美月にとっては夢のような、幸せに満ちた結婚式だった。
「木嶋さん?写真とるよ?」
石黒に呼ばれ、滝山、冴子、美月、石黒の四人で写真を撮る。
キャンセルできない仕事で、席をはずしていた社長も戻り、ますます賑やかになる。
「山口くんが滝山くんなどの花嫁に……美月くんもいつかは……グスン……嫌だ!嫌だね、石黒くん!美月くんまでお嫁に行ったら私は社長を辞める!」
「子供じみた事を言わないで下さい社長!まったく……」
まわりから笑いが起こる。
「社長?私はお嫁にはいきませんよ?」
美月は、笑いながら社長に言った。
「まっ、木嶋さんも僕に見習ってさ?諦めなければいつかは結婚できるって!僕は特別だから!なんたって冴子さ……イタッ!」
冴子の細いヒールが滝山の足に突き刺さった……。
最初のコメントを投稿しよう!