さて、潰しましょうか

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「あんたあいつらの仲間じゃないのかよ!?」 「冗談言わないでくださいよ。どうして僕があんな知性の欠片も見当たらないような野蛮人の仲間にならなきゃいけないんですか」  ちなみにルキはこれを一息に言い放った。  キアが目を点にしてルキの顔を見ている。  ルキの優しげな顔とギャップの有りすぎる言葉に呆然としているらしい。 「さ。行きましょう」 「女の手なんか借りねーよッ」  差し出された手をはねのけキアはよろよろと立ち上がる。 「は?」  ルキは露骨に眉をよせていた。  その短い言葉の中にはありありと不快感が滲んでいる。  そんな時、メフィストに絡まれていたうちの一人が声をあげた。 「ガキのとこに女がいるぞッ!」  メフィストに気を配りつつも次々にルキを向く視線。  うつむいたまま、ルキは肩を震わせていた。  ついでにメフィストは笑っていた。 「あんましそいついじめんなよ? 怒ると怖いぜールキちゃんはな」 「メフィストッ! 次言ったら僕にも考えがありますからッ」  つりあげられた紫暗の瞳にメフィストは肩をすくめる。  続いてルキは彼らに目をやった。  メフィスト相手に満身創痍のようで、息は荒く、瞳には怯え。  これでガーディだったと言うのだから世も末だ。 「くそッ……!」  強い敵意に彼らの中の誰かがうめくような声をだす。  わけのわからない乱入者たちにかき回され、濃く浮き出る敗北の色。  そんなものが享受できるわけもない。 一人の男はゆっくりとした動作で懐に手をやった。 「退くぞ!」  言うと同時に懐から出した何かを渇いた地面に投げつける。  瞬間的に溢れ出した濃い煙が、ルキやメフィストまでも呑み込んだ。
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