『 スタート』

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《 職員室 》 『…と言う訳だ。わかったか?氷室。』 『 はい。』 『しかし驚いたな~、お前のような奴が何で悠新(ウチ)なんかに来たんだ。もったいない。』 『 ………。』 『まぁいいさ。今日は放課後にでも、ゆっくり校内をいろいろまわって見るといい。』 『 はい。』(放課後かよ!) そう言うと、頭を下げ職員室を後にした。 『 え~っと、2 年は…2 階っと そして、C 組はっと…。』 しばらく歩くと…。 『 あっ、あった ここだ。』 ( 何かドア開けるの気まずいなぁ…) 勢いよくドアを開けた。 (案の定 シーンとした空気が漂った。) 『 な・何で あんたがここに来んのよ!!』  何と、莉緒と同じクラスになってしまった。 同時に先生が入って来た。 『 えーっ、今日からこのクラスに転校して来た、氷室 駿だ!皆仲良くしてやってくれよーっ!』  先生の声が響いた。 『 よろしく。』駿が爽やかに答えた。  皆もその素直さに答える様に拍手を送った。 『 よし氷室の席は、学級委員の神崎の隣だ! 解らない事があったら、何でも神崎に聞くといい。』  先生はそう言うと、さっさと授業に入った。 『 マヂかよ!お前、何かと絡んでくるな~。』駿は頭を押さえながら言った。 『私だって同じよ!!』莉緒はツンとして窓の方を見た。 そして時間は過ぎ、昼休みのチャイムがなり響いた…。
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