巴と駒王丸
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「兄様、兄様。」 元服もまだの少年達の後を一人の少女が追い掛ける。 少女の名は、中原巴。 後に巴御前と呼ばれ、歴史に名を馳せる女武者である。 「痛っ!!」 地面の窪みに足を取られ、巴は転んでしまった。 「兄様ぁ!!」 巴は、前を走る少年達を呼ぶが気付かないのか走り去ってしまった。 「っ…兄様ぁ…」 巴は、痛む足を見ながら呟いた。
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