かぐや姫の約束

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帝だって、今この状況で行かないことなんて出来ないって分かってるはずなのに。 帝は、私をきつく抱き締めた。 「…帝」 「姫、頼むから行かないでくれ」 力強すぎて、痛い。 でも、その痛みで帝の思いが伝わってくる。 「帝。今行かないのは、無理です」 後ろでは、月からの使者が待っているんだから。 「だから、これを帝に差し上げます」 胸から取り出したのは綺麗に折り畳まれた白い紙。
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