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皆、私に優しくて。
私は、優しくされる資格なんてないはずなのに。
「かぐや姫。訳を話してくれませんか?」
まだ、私より若いはずなのに落ち着いて穏やかで深い瞳をした帝。
誰よりも、何よりもこの人と離れたくない。
「…帝様。私は、この世界の者ではありません。月の都の者なのですー…」
いっそのこと、全て話してしまおう。
そして、軽蔑してもらって別れよう。
今のまま別れたら、私だけじゃなくて帝だってツラいはずだから。
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