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倫:「ねぇ、悟。」
悟:「何?」
倫:「お姉さんに教えてあげないの?」
悟:「俺達の存在理由か?」
倫:「うん。多分、お姉さんが知りたい事はそれだと思うんだ。」
悟:「まぁ…それが俺達の特別だからな。」
特別!?
琴子:「教えてくれるの!?」
私は、やや興奮ぎみに言った。
悟:「…今、教えるのは…貴女の記憶がある程度、戻ってくれない事には何とも…。」
琴子:「教えてくれないのね…。」
私は俯き言った。
その私の様子を見て
倫:「ケチらないで教えてあげれば良いのに。
そんな悟、僕は嫌いだ。」
言い、プクッと頬を膨らませた倫。
悟はそんな倫の顔を見て
悟:「うーんうーん…。」
唸りながら悩んでる。
琴子:「そんなに悩む事なの?」
悟:「えぇ、今イキナリそれを言ってしまうと、貴女は自分の力で記憶を取り戻そうとしなくなる。」
琴子:「…貴方達の特別…存在理由は私と繋がってるって事…?」
悟:「はい、簡単に言ってしまえば…ですけど。」
琴子:「記憶…。」
どう取り戻せば良いの?
別れた人格達を私に戻せば記憶が戻る事は解る。
でも、何人の人格が自分の中に居るのかハッキリ解らない…。
悟:「呼びましょうか?今いる全ての人格を。」
ピエロ姿の悟は、宙に浮きニヤリと笑った。
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