危険因子②

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琴子:「話せない……話せない……あ!それなら字を書いて貰えば会話が出来る!!」 龍綺:「あぁ~そうだな。」 私は意識を集中してノートと鉛筆を出した。 琴子:「これに自己紹介書いて。」 笑顔でノートと鉛筆を渡した。 ???:「…。」 彼?彼女?はノートと鉛筆を受け取り、頷いてノートにさらさら字を書いていく。 琴子:「…。」 ???:「…。」 字を書いたノートを私に手渡す。 私はそれを受け取り、目を通した。 琴子:「琴音。」 そのノートには大きく琴音と書かれていた。 龍綺:「琴音…琴子と似ているな。」 琴子:「…うん、似てる。」 名前も、響きも似ている。 今迄、会った人格の中で一番似ているかもしれない。 悟:「…皆さん、自己紹介も全て終わりました。 琴子さんと話しがあれば色々、話して仲良くなりましょう。」 …何故か、お見合いパーティーの司会者みたいに話す悟。 いわゆる親睦会? 岬:「僕は特に話す事はないです。」 言い、岬は何処かへ帰ろうと歩き出した。 倫:「待って!」 静かに私達を見ていた倫は、岬を呼び止める。 岬:「何か?」 倫:「帰るくらいなら、お姉さんの中に戻ってよ。」 岬:「…僕は、琴子さんの中には戻りませんよ。」 何、馬鹿な事を言うんだ?って顔をして言う。
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