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琴子:「話せない……話せない……あ!それなら字を書いて貰えば会話が出来る!!」
龍綺:「あぁ~そうだな。」
私は意識を集中してノートと鉛筆を出した。
琴子:「これに自己紹介書いて。」
笑顔でノートと鉛筆を渡した。
???:「…。」
彼?彼女?はノートと鉛筆を受け取り、頷いてノートにさらさら字を書いていく。
琴子:「…。」
???:「…。」
字を書いたノートを私に手渡す。
私はそれを受け取り、目を通した。
琴子:「琴音。」
そのノートには大きく琴音と書かれていた。
龍綺:「琴音…琴子と似ているな。」
琴子:「…うん、似てる。」
名前も、響きも似ている。
今迄、会った人格の中で一番似ているかもしれない。
悟:「…皆さん、自己紹介も全て終わりました。
琴子さんと話しがあれば色々、話して仲良くなりましょう。」
…何故か、お見合いパーティーの司会者みたいに話す悟。
いわゆる親睦会?
岬:「僕は特に話す事はないです。」
言い、岬は何処かへ帰ろうと歩き出した。
倫:「待って!」
静かに私達を見ていた倫は、岬を呼び止める。
岬:「何か?」
倫:「帰るくらいなら、お姉さんの中に戻ってよ。」
岬:「…僕は、琴子さんの中には戻りませんよ。」
何、馬鹿な事を言うんだ?って顔をして言う。
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