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倫:「何で?僕と悟が君達を呼んだのは、お姉さんの中に戻って貰う為なんだよ。」
岬:「そう言われても僕は戻りません。」
倫:「何で!?」
岬:「何でって…悟さんなら解ると思います。」
言い、悟を見る。
悟:「…。」
悟は目を細めて、岬を睨む。
まるで、要らない事は言うなって言ってるみたい。
倫:「悟…僕や、お姉さんに隠し事してるの?」
悟に近付き言う。
悟:「隠し事なんかないさ。」
倫:「じゃぁ何で、こいつは戻らないんだ!!」
悟:「…それは…戻る戻らないは自由だろ?」
倫:「自由だけど…だったら何の為に皆を呼んだんだよ!!」
倫は悟の太股を軽く叩いた。
琴子:「倫、止めなさい。悟の言う様に戻る戻らないは自由なんだから。」
私は倫の頭に手をポンッと乗せて言った。
倫:「でも…皆が戻ってくれないと、お姉さんの記憶は戻らない。僕達の特別って意味も解らないんだよ…。」
確かに倫の言う通りだ。
このままでは記憶は戻らないし、倫達の特別も解らないまま。
でも…岬が私の中に戻る事は絶対ないと思う。
実はさっきから凄い違和感がある。
岬に関してだけじゃない。
悟の呼んで来た、琴音と龍綺以外の人格達に…。
琴子:「龍綺に聞きたいんだけど。」
龍綺:「ん?」
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