危険因子②

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龍綺:「止めるも何も…下手したら俺が消される。 そうなったら、お前の記憶は戻らんぞ。」 琴子:「で、でも…悟と倫、争ってるじゃない!結局どちらかが消えるって事でしょ!? もしかしたら二人消えるかもしれないのよ!!」 私は、自分の記憶が戻らなくなるんじゃないか?と言う恐怖と自分の中に不思議な力を持ち、血がでるくらい争うヤバい人格…自分が居る事に恐怖を覚えた。 琴音:「(大丈夫。あの二人は、どんなに争って傷ついても消えない。)」 琴子:「へ?」 琴音の意外な言葉に私は一瞬、思考が停止した。 龍綺:「琴音の言う事だから多分当たってる筈だ。」 琴音の言う事だから? ちょっと待ってよ、私の中に最初に産まれた人格は倫と悟。 だから彼等が私の事や他の人格に詳しいのなら解る。 でも、龍綺は琴音の言う事だから当たってるって。 琴子:「琴音…さん、彼等に詳しいの?」 私の質問に琴音は応えを、さらさらノートに書く。 琴音:「(私は、あの子達より詳しい。)」 琴子:「あなた…何者?」 琴音:「(私は貴女。貴女は私。)」 それは、そうなんだけど…(汗) 倫:「…痛ってーな!!」 倫は刺さっていた刃物を全て抜いて、悟に投げた。 倫の腹部からは、大量に赤黒く生温い液体が流れている。
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