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そして。
お前の言う“どんな人”ってのは、と天井を見詰めながら。
「誠志。お前のいう“どんな人”ってのは、例えばどんなだ」
「えっ?」
思わぬ問い返しに、小野もコーヒーを飲む手を止める。
「だから。オレ様はよ、よく“ホストみたい”って言われる。まあ当たり前っちゃ当たり前だが」
前職がホストだし、と鎹は小さく呟く。
「まあ? 誠志は全然ポリ公っぽくないが、一応そうだろ」
「うん。一応」
「あと。ぼけーっとしてるだろ」
「そうみたいだね」
そうみたいってお前、と鎹はため息を吐き。
「例えばよ。なに言われたか知らねぇが、ぼけーっとしてる人ってよく言われるよな?」
「うん」
「そういうのとは、違う……みたいだな。その顔だと」
「ああ、うん」
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