第一章:覚えのない教室

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気がついたら先生(?)の隣に誰か立っていた。腕を縛られて。 俺にその人物が誰か分かった。何年も一緒にいたのだから。   「奈美!」   見間違えるわけもなかった。ずっと見てきた顔だ間違える訳がないのだ! なんで奈美があんなところに…!   「奈美!逃げろ!奈美!」   俺がいくら叫んでも奈美には聞こえていないようだった。助けに行こうにも金縛りで足はおろか手でさえ動かない。   「さてみんなこの人は無罪かな?」   無罪に決まってる!死刑なものか! 俺の意思とは裏腹に生徒らしき人々は誰も手をあげなかった。   「では死刑だと思う人は手をあげてください」   教室にいた全員の手が上がった。   「では全員死刑ということなので死刑に決まりました」   先生(?)はそういうとナイフのような物を取り出した。 そして奈美の首元に当てた。   「や、やめろぉぉぉぉ!!!!!!」
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