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「でも、まあ、お酒倒しちゃった僕が悪いんだけどねっ!」
瞬くんは全く変わらない、明るい声で話すけど、なんとなく解ったんだ。
瞬くん、
私と一緒なんだ。
世界の隅っこで、誰にも見つけてもらえずに、きっと今まで生きてきた。
あの明るさも、きっと……
そんな風に私が考えを巡らせていると、
「真由っ!!!!いつまでベランダに居るの!?はやく入ってきなさい!」
ママが突然声を荒げて、部屋の中から私を呼んだ。
私はびくっと肩を揺らした。
きっとお兄さんが帰ったんだ。
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