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そしたらその子は、さっきとおんなじ、小さな声で 「うん」と一言言ってから、その声をほんの少しだけ嬉しそうにして、言ったんだ。 「でもね、君が居るから、独りじゃなくなった」 私も 「うん」って大きく頷いた。 今日の夜は雨が降る、その天気予報は、きっとハズレた。 暗い雲を引き裂いて、顔を出した夕日が、ベランダから見える街をとても綺麗に染めていた。  
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