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さて、
話しが脱線しちゃったからそろそろ本編に戻します。
次はウチが働いてた店(今回の小説のモデルで、1番長くいた店)
の従業員たちを紹介。
まずはキャッシャー(受付、レジ)の百井さん。(ももいさん)
通称『百さん』
百さんは足がたぶん片方義足だと思う。
杖ついて足をひきずるようにして歩いてた。
いつもは受付の中のイスに座ってるからわからなかったけど、立って並ぶとけっこう背が高い。
痩せ型でサングラスに近い感じの眼鏡。
眼鏡の中から透ける目はそこらへんのおじいちゃんとは違う、澱んだものが感じられた。
百さんは優しい人だった。
ちょっと髪型とか気を抜いてると、
『なんだその頭は、そんなんで指名とろうなんて甘い』
って怒られた、、
ウチは次の日すぐに美容院にいって髪をカラーし直してエクステを付け直してちょっとセットしてもらった。
その夜友達と出勤してすぐに百さんを探して
『百さん百さん、今日美容院行ってちゃんとしてきたよ』
と言うと
『まぁ昨日よりはマシだな、昨日はひどかったもんな、自分でもわかるだろ?』
と言われ、
『うん、ごめんなさい』
と謝った。
百さんの厳しさには優しさと愛情があるし、仕事に対するポリシーみたいなものがあって尊敬していた。
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