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朝の帳も下りかけのまだ、清々しく心地よい、澄んだ空気が辺りを覆っている頃。
私が起きる時間だ。
いつものいつもと変わらないとても気分が澄む朝。
でもそんな朝を過ごす人がこの森にはもう私しかいなくなってしまったのが、とても、少しだけ悲しいのは私だけの小さな小さな秘密。
けれども一年前この家を守っていくと心に決めたから。どれほど悲しかろうと私はここに、ここでこの家を守り続ける。
それがおばあちゃんと最後に交わした大切な約束たがら。
この‘ミロの森,には不思議なことに何故が魔物の類(タグイ)が住み着いていない。
何故かは分からないがおばあちゃんが私がここに居るかぎり魔物はこの森には入ってこれないと教えてくれた。
…。
この地域にいる限り、この家を守っている限り私の大好きなミロの森は傷つかずに在り続ける。
何者にも犯され得ぬ私だけの神聖な森。
そう、いつかしから私は思うようになった。
私はこの聖なる森を守るためにいる。
…ならば、
永遠(トワ)にこの森と在ろう。
そして愛(メ)でよう。この森を。動物、昆虫、植物を。
この森にある全てを。
それで果たそう。亡き祖母との最後の契りを。
だからあり続けよう。。
守る者として…
そう、
「私は、『ミロの守護者』である。」
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