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【箱庭】
最近私はいつもここから素敵な景色を眺めているの
そこは花や小鳥たちが囀り、川のせせらぎが清らかに鳴る素敵な場所
今日もここから眺めているの
沢山の人達がその素敵な場所で笑っているわ
私はいつもここから眺めているの
ある日一人の少女は
｢何故お姉ちゃんはそこにいるの？｣
と問いかけてきたわ
何故…
何故なの…？
分からないの
私もそっちに行きたいの
でも体が動いてくれないの
だから私は今日もここから眺めているの
ある日一人の少年が私に笑いかけてきたわ
｢いつまでそこにいるの？｣
分からない
分からないの
なんで私はここにいるの
今度は青年が語り掛けてきたわ
｢後ろを見て御覧よ、自分で足を縛ったんだろう｣
後ろを見たら
真っ暗だったわ
その暗闇と私の足は細い糸でつながっていたわ
でも硬くて切れなかったの
私は悲しくなったわ
皆と同じがいいの
私もそっちに行きたいの
いつの間にか私の双眼からは雫が落ちていたわ
それを見た女はこう言ったわ
｢可哀想｣
私は可哀想なの？
｢可哀想よ。だって自分でますます縛り付けてるんですもの｣
私はまた足をみたわ
前見た時は糸だったのに
今度は鎖だったわ
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