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真っ赤な夕日に照らされた猫の死骸が一匹…
「あ、猫が死んでるよ…可哀相だね」
小さな男の子が猫の死骸を指差し、母親にしゃべりかける。
「こら、セイ!動物の死骸に可哀相なんて言わないの!」
それにたいして母親は叱り付ける。
セイと呼ばれた男の子は意外な反応にびっくりし、肩をびくっと震わせた。
「どうして可哀相って言っちゃダメなの?」
「可哀相って言うとね、その死んじゃった動物の霊が人間に憑くんだよ。そうなると人間は死んでしまうの分かった?」
「うん…分かった」
2人は猫の死骸を横切り、そのまま去っていった。
数日後その死骸は、跡形も無く消え去ってしまった。
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