分離

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寝てないおかげで頭はズーンと重く、しくしくと目が痛む。  作業をしながらふわぁと欠伸をした時だった。 ドン。 木材に沿えていた左手が弾かれた。 驚いて手を見る。 軍手をはめた手には何の異常もない。 ほっ、と安堵のため息をついた瞬間、軍手の人指し指の部分がパタッと倒れた。 えッ!? 慌てて人差し指を握る。 無い。軍手の中身がない。 みるみる内に軍手が真っ赤に染まり始めた。 ボーッとしている間に、高速回転するノコギリが指を吹っ飛ばしたのだ。   はひーん! 指を失ったショック、溢れ出す血、徐々に感じ始めた痛み……弟は堪らず絶叫した。
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