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ベリッと音がして指が分離し、でろっと何かが出るのが見えた。
隣にいた看護士でさえウェッと声を上げて目を逸らしたが、女医は平然とした顔で処置を続けた。
弟曰く、「指を吹っ飛ばした時より痛かった」という。
その後、弟は指を失った今でも器用な牌さばきで麻雀を楽しんでいる。
「不便じゃないの?」
「うーん、プレステやる時ちょっと不便かな?」
弟はそう答えると、グイッとビールをあおって、あはははと笑った。
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