侵入

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夜。 夕食をとり、入浴を済ませた私は、トラと一緒に布団に潜り込んでいた。 日中、たっぷりと浴びた陽の光をそのまんま含んでいるみたいに、掛け布団も毛布も敷き布団もポカポカ。 そしてふっくらしていて肌触りも良く、日向の匂いがする。 ばぁちゃんの言ってたとおりだ。 そばではトラがゴロゴロと気持ち良さそうに喉を鳴らしていて、その音色がたまらなく心地良い。 ぽかぽかとゴロゴロ。 ぽかゴロ。 頭の中がとろーんと溶けていくような錯覚を覚える。 あー、もう少ししたら金曜ロードショーを観るために起き上って居間に行くつもりだったのに…… はじめはそう思って眠気に抗っていたが、しばらくして、この幸せに比べたらそんな事はどうでもいいような気がして来て、その途端、私は瞬く間に眠りの淵に吸い込まれていった。
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