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私が小学生の時の話。
私と友人の樋山、池柳、宅間の四人は近くの空き地で遊んでいた。
その空き地は畑のそばにあり、近所の建設会社の社長が「子供たちのために」と重機を使って平らにならし、更にボールが何処かへ行ってしまわないように背の高いネットを張ってくれた親切の塊のような場所。
少し小高くなっていて、まわりはぐるりとコンクリートの排水溝が一周している。
私たちはいつものようにそこでサッカーをしていた。
サッカーといっても二人ずつに分かれてボールを追っかける他愛もないボール遊び。
それでも時間が経つにつれて夢中になってくる。
拍車をかけるように池柳が「負けたらガリガリ君おごりな!」と叫んだ。
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