満月の夜の出逢い

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タオルを水で濡らし、半袖のTシャツを脱がした。 白い。 日の下に出なかったのか… 否、出れなかったのか。 白い肌に飛んだ血が、さらに赤く見えた。 --------------- -------ヒヤッ 「冷たっ…」 「あ、起きた?」 男は体を濡れた布で拭いていた。 冷たいと感じたのはこれだったのか。 一通り拭かれた後、 渡された服に手を通した。 「俺のお古で悪いけど、GパンとTシャツ。」 「デカい…。」 ブカブカなのは仕方ないらしい。 それから、床にシートを敷いて男が食事を始めた。 「なぁっ、聞いてなかったけどあんた名前は!?」
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