憑…

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突き当たりの左に階段があった… この時は気が付かないが… 右側にも階段がある… 階段というよりも… 梯子… 一切の光りを拒絶した… 深く… 暗い… 地獄の入り口のような… 四角い穴… 凍てつく冷気を吐き出す… 四角い穴… 今はまだ… その時を… 迎えずに… 息を潜めていた… 秀樹と真理子が…上り始める… 階段は二人並んで通ると、少し狭い程度の幅だ… 手を繋ぎ… 腰に腕をまわし… 肩を抱き… 互いを感じながら… 階段を上る… 2階からの眺めは… 想像を絶する物だった… 4人の頭の中を… さっきの光景が浮かぶ… これを… 喰らったら… ひとたまりも無い… あのワンピースの女性は… 一番最初に… 喰らう… 骨も残らないだろう… 100本目…? なんだ? 幸長「お~い!着いたぞ!」 「…」 秀樹「返事…しねぇな?」 佑里子「来たわよ!何処?」 「…」 秀樹「罠…か?」 真理子「まさか?なんの為に…そんな事を?」 幸長「此処から…突き落とす…とかか?」 秀樹「せいぜい、足の骨、ぶっかく程度だぜ?」 幸長「だよな!」 佑里子「あっちに回ってみよ!」 幸長「だな!」 死者の列を… 連れて… 尚子のもとに… 向かう… 4人はまだ… 気付かぬまま…
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