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松山秀樹(27)
遠藤幸長(26)
関口真理子(26)
長山佑里子(29)
18時30分…
すでに暗くなりつつある中、4人を乗せた白いワゴンは、国道4号線を北に向かって走っていた…
《同日…》
《同時刻…》
四人の数キロ前を走る車中…
男「ねぇねぇ!二人は何歳なの~?
つうか~名前は~?」
女「あたしは尚子で~この子は美由紀~二人共、二十歳だよ~」
運転席から…
男「俺は一幸21」
助手席の男は…
男「あ!俺は~え~とねぇ~」
尚子「え~!?なによ~あたしらちゃんと言ったよ~」
美由紀「かえろ…」
男「嘘!嘘!ごめ~ん!明弘!22才」
尚子「もう~!始めからちゃんと言ってよ~」
美由紀「かえろ…」
尚子「いいじゃん!美由紀~!かず君とあき君だって!」
尚子は美由紀に耳打ちする…
尚子(二人共いい感じじゃん、あたしらツイてるよ)
一幸「どうしたの~?美由紀ちゃ~ん?」
明弘「そうだよ~テンション低すぎじゃね!」
尚子「二人共ちょっと黙っててよ~ところで何処に連れてってくれんの~?」
一幸「4人が親密(か)にな(え)れる(ろ)ところ~」
尚子「え~?!何それ~!!下りるよ~」
一幸「あはは~変な意味じゃないからさ~心配しないで~」
美由紀(ねぇ…尚子…あたし寒い)
美由紀は小声で尚子に訴えるが、まるで相手にしない…
尚子「何?何?教えてよ~」
明弘「もうちょっとで着くから!お楽しみぃ~」
尚子「ていうかさぁ~?このあたり、(か)なん(え)にも無(ろ)いじゃん!」
美由紀「やばいよ…
ホントに…かえろ…」
美由紀の願いは叶わずに、無情にも車は目的地へと到達する…
一幸「着いた~」
美由紀の思いを他所に、一幸は月夜に浮かぶマンションを見詰め、笑みを浮かべていた…
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