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幸長は信じられなかった…
幸長(いつもの世界と…
こっちの世界…
壁一枚で…
なんだ…
この違いは?
まるで…
地獄じゃねぇか…
こんなところから…
帰れる訳ねぇ…
ましてや…
さっきの…尚子…
あんな…
姿に、なりたくねぇ…)
秀樹「幸長…」
幸長「…」
佑里子「大丈夫…!きっと…帰れるよ…」
幸長「おまえに…おまえに…何がわかる…?…変な気休め…言うな!」
佑里子「幸長…」
幸長「うるせぇ…黙ってろ!あれ見て…希望なんて…持てるかよ…」
秀樹「やめろ!幸長!格好悪いぞ!」
幸長「なにおぅ!!かっこつけりゃ~帰れんのか?あぁ!秀樹!おまえだってわかってんだろ!」
秀樹「俺は…帰る!おまえ達を連れて…必ず帰る!」
幸長「ちっ!何を根拠に(バキッ)テメェ!(バキッ)」
真理子「やめて秀樹!」
秀樹「俺だって…こぇ~よ!ハンパねぇよ!じゃぁどうするょ?!帰るためにもがくしかねぇだろ!あ!?違うかぁ?」
幸長「…」
真理子「秀樹…もうやめて…幸長サンだって……」
幸長「すまねぇ…秀樹…真理子サン…だよな!生きて!この地獄から!帰ろうぜ!」
秀樹「あぁ!絶対だぞ」
佑里子「うん…うぅっ…うん」
真理子「佑里子サンも…泣かないの!」
佑里子「うん…」
うごめく亡者達を尻目に…
尚子の歩調に合わせて…階段まで向かう…
秀樹(害は無い…確かに…今の所は…こいつらは…ただ…うごめくだけの…存在か?………あの…後ろに居る…あいつも…?…倒す?浄化する?何か方法は無いか…?)
秀樹…
幸長…
そんな事を考え出していた…
(野菜…?この辺に何か在るんじゃ無いか?
それと…精神の崩壊を防ぐ方法と…この二つを…どうにかしないと…)
相変わらず、亡者に近付くと…
ヒュルヒュルヒュル…シャッシャッシャッ……ヒュルヒュルシャッシャッシャッ…
嫌な擬音を発して避ける…
2階から1階にかけては…
すでに亡者で…
いっぱいだった…
ただ…
最後尾のあいつは…
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