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明弘「よ~し!行くぞぅ!」
四人は車から降り、歩き出す…
一幸「おい!あき!野菜持ったか~?」
明弘「やべっ!車に置きっぱだ!…てか…美由紀ちゃんは?」
振り返る三人…
尚子「あれ?今まであたしの後ろにいたのに~」
明弘が車に向かい歩きだす…
明弘「野菜取りがてら様子見てくらぁ!」
尚子「あき君!ちょっと待って!あたしも車行く~」
明弘の後ろに、ピッタリと身体を寄せる尚子…
尚子「ねぇねぇ!あき君!彼女とかって居るの~?あき君モテるでしょ!?」
右手を左右に振りながら
…
明弘「いねぇょ!興味ねぇし!」
尚子「な~んだ!?つまんない…」
明弘「毎日かずと遊んでっから!あいつが恋人かな!アハハハハ~」
尚子「ゲ!ホモ?」
明弘「な訳ねぇだろ!」
尚子「あはは…だよね!!ねぇ~あき君…野菜って…何に使うの?」
明弘「まぁ…見てろ…この野菜はなぁ~!!ってゆうか!車の鍵ねぇじゃん!尚子ちゃん車行ってて!すぐそこだから…」
尚子「わかった~ダッシュで戻って来てね!」
明弘「おぅ!!」
明弘は、鍵を貰いに一幸の元に走る…
明弘「お~い!!一幸!」
「…」
明弘「かず~!」
「…」
明弘「冗談やめろよ!何処だ~!」
「…」
明弘(一人でマンションに入ったか?)
明弘は一人、入り口に向かう…
入り口手前の左に…
なんて書いてあるのかわからない…
石碑があり…
何故か、一本の蝋燭(ろうそく)が、立っている…
明弘は、そっと右手を伸ばし、芯に触れた…
明弘(未だ…温かいな!先に行きやがった!脅かすつもりだな!?
しゃ~ねぇ!ひっかかってやるか!)
明弘は持っていたライターで、蝋燭に火を付け、すぐに吹き消した…
仲間内での…
いや…
このマンションに入る為の《しきたり》…
意味があるのか…
それとも、ただの噂に過ぎないのか…
しかし…
このマンションを訪れる者達に、この《しきたり》を無視する勇気は何処にも無い…
それだけの雰囲気をこのマンションは、漂わせていた…
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