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一歩…
また…
一歩…
後ずさりする…
5メートル…
10メートル…
少し…
呼吸も楽になって来た…
秀樹「おい!これ…完全に無理だろ…」
幸長「なんだよ!秀樹!マジで…びびってんじゃん…」
秀樹(こいつ…馬鹿か?何も感じなかったのか?)
秀樹「あぁ…わりぃけど…俺…無理だわ…」
秀樹(格好悪いけど…危険過ぎる…強がっても……)
幸長「茄子と胡瓜!よこせ!あそこの窓から手~振ってやるよ!」
秀樹(俺だけ…?さっきの恐怖感を感じたのは…?)
秀樹「幸長!やめとけ…!危な過ぎる!」
幸長は佑里子から茄子と胡瓜を受け取り、軽い足取りで、入り口に向かって行く…
秀樹(馬鹿野郎…真理子と佑里子さんも居るんだぞ)
秀樹「ちょっと待て!蝋燭やるぞ!」
幸長「お!来る気になったか?」
秀樹「おまえ一人行かせらんねぇだろ!」
真理子「あたし…行きたくない」
佑里子「あたしも…」
幸長「大丈夫だよ!この幸長様に着いて来い!」
秀樹(ん?さっきの…圧倒感が無い…?ホントに…びびってた?だけなのか…?)
三人は幸長の強がりを制止する事が出来ずに、マンションに入る覚悟を余儀なくされる…
茄子と胡瓜を3人も手にした…
2本づつあまる…
真理子がバックにしまい、4人で…
入り口に向かった…幸長が蝋燭を付ける…
吹き消す…
佑里子が…
真理子が…
そして…
秀樹が…吹き消す…
その刹那…もの凄い突風が吹き荒れる…
「うぉ!」
「きゃ~!」
慰霊碑のそばの木が、秀樹達四人に向かって倒れて来た…
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