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「時代は進んだな。今や挑戦状も動画だ。それで?どうするんだルパン」
次元は含み笑いで聞いた。
「あのなぁ次元。俺はかの名高き怪盗ルパンの孫だぞ?こんなじっちゃまのバッタモンみてぇな奴と遊んでる暇はねぇ、、と言いたいとこだがここは快く挑戦に乗ってやろうじゃないの。そんでコイツの肩に熱~いお灸を据えてやんのさ」
左肩に指を指し、左目をつぶり意地悪く笑った。
「珍しいな。いつもはもっと熱~く説教たれてるじゃねぇか。また何か裏があるんじゃないか?」
「え?裏なんてモンじゃねぇよ。ただな、ターゲットになってる物を不二子ちゃんが欲しがってたなぁと思ってさ」
「そんな事だろうと思ったぜ」
次元はうんざりしながら帽子を被り直した。
「だからさぁ、いつものように俺のサポート頼むよぅ次元ちゃーん」
ルパンは顔の前にパンと手を併せた。
「さぁてどうするかな。俺にとっちゃあ何も得をしねぇ。相棒だってそこは考えるぜ」
次元は自分のアゴをさすりながら意地悪に笑った。
「しょっがねぇなぁ。だったらぁ…高いバーボン二本でどうだ?」
「三本」
次元はそれだけ答えた。
「二本!」
ルパンは下がらない。
「三本!!」
次元も下がらない。
この掛け合いのような取引はまだ続くが結局ルパンが折れた。
「まったく長い付き合いは怖いねぇ」
「何がだ?」
「盗む本当の目的を見透かされちゃってるってのがさ」
「お前と居ればそうなるさ。逆に不二子が絡んでない時の方が少ない」
ルパンは違ぇねぇと笑った。
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